百年の刻(とき)を刻む
2026年03月25日
この幅に、百年の刻(とき)を刻む。木曽ヒノキの真価。
山村木材の事務所に、まな板と一緒にさりげなく置いてある一枚の板があります。
これは40年前、弊社の前身が製材業を営んでいた頃に、門札用として自ら仕立てた「木曽ヒノキ」です。
■ 驚異の密度:わずか数センチに「百年」が宿る
この板の最大の見どころは、その「年輪」の密度です。
この限られた幅の中に刻まれた年輪を数えると、ざっと百年以上の歳月が数えられます。
木曽の厳しい寒さの中で、ゆっくり、じっくりと育った木にしか、これほど緻密な目は現れません。この緻密さこそが、狂いが少なく、最高級の美しさを放つ理由です。
■ 40年前、高知で貫いた「差別化」
当時、高知には多くのヒノキ専門店がありましたが、私たちはあえて信州の「木曽ヒノキ」を取り扱いました。
完璧な仕立て:
表裏は柾目(まさめ)、側面は板目(いため)。
木を読む:
上から見れば、丸太のどの部分であったかが一目瞭然です。
これほど素直で美しい目の材は、今の高知では滅多に見かけなくなりました。
■ 40年の乾燥を経て、「能の舞台」や「社寺」の格へ
40年間、事務所で大切に保管し乾燥させたこの板は、驚くほど軽くなっています。
こうした良材(役物)は、古くから能の舞台や、格式高い社寺仏閣の造作に使われてきました。
名古屋の製材所の特級材にも引けを取らない、まさに職人の憧れでした。
■ 形は変われど、失われない”道しるべ”
:現在、山村木材は製材業から、建築リフォームや木材卸売へと生業(なりわい)を変えています。
しかし、当時の”繋がり”が消えたわけではありません。
「本物」を見極め、調達する。
その”繋がり”が今でもあるからこそ、私たちはお客様に最良の木材もご提案できます。
事務所にお立ち寄りの際は、ぜひこの「百年の記憶」を見て触って感じてみてください。
2026年3月25日
山村一正
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